【雑記】奥州に行ってきます。
実家です。片倉さんとは同じ田の米を食った仲だ。(…もしかしたら。)
天下布武さんのコンテストが延期になってしまったので、傷が浅いうちに自主的に劣化版を公開してみます。実際はもうちょっといじりましたが。か、描き直したい…!(やっても進歩ないけど!)ああ、すぐに公開されてすぐに忘れられると思ったのに…!

……お二人ともすみませぬ。(六依どのととのさま!)
言い訳しません。かきたかったんです。
添えてある句はかってにつくりました。ここにしか秋(の季語『月』)が入っていないんですよね…。
宴会の多い年末ですが体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください…風邪で倒れました。明朝、猫様を連れて帰省するのは気合で何とかします。
今年は天下布武さんと、そこでお話くださったみなさまのおかげで今までとんと興味がなかった人物や歴史のことをずいぶん好きになりました。見方を変えるだけでこんなに面白いものなのですね。
よいお年を!
つづきは拍手お返事です。
天下布武さんのコンテストが延期になってしまったので、傷が浅いうちに自主的に劣化版を公開してみます。実際はもうちょっといじりましたが。か、描き直したい…!(やっても進歩ないけど!)ああ、すぐに公開されてすぐに忘れられると思ったのに…!

……お二人ともすみませぬ。(六依どのととのさま!)
言い訳しません。かきたかったんです。
添えてある句はかってにつくりました。ここにしか秋(の季語『月』)が入っていないんですよね…。
宴会の多い年末ですが体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください…風邪で倒れました。明朝、猫様を連れて帰省するのは気合で何とかします。
今年は天下布武さんと、そこでお話くださったみなさまのおかげで今までとんと興味がなかった人物や歴史のことをずいぶん好きになりました。見方を変えるだけでこんなに面白いものなのですね。
よいお年を!
つづきは拍手お返事です。
【背後】冬の陣。
色んな意味で冬の陣が来ていました。
↓渋谷で映画『茶々-天涯の貴妃』を見る。
この段階から参謀に付き合ってもらいました。
戦争に関しての部分はまるで期待してはならない映画です。すさまじいスルーされてる。
幸村さんと後藤さんだけ颯爽とあらわれるけど、寧ろ其の手のファンを狙いすぎ?…どうして協力してるのかとかまるで出てこないし。後藤さん討ち死にシーンもあるけど…、片倉さんはモブなんですか?というか夏冬の陣すら、一緒!?朝鮮出兵は影も形も無い。
浅井三姉妹メインなのに長政さままるっきり出ません。
ああ、淀君、その気合で関ヶ原(10秒で終わってました)を戦い抜いてくれればよかったのに。ねね様の役柄はちょっとおいしかった…でも亡くなるシークエンス切られてる…。
↓飲み会&貫徹カラオケ
洋楽からハウス提供アニメまでたいへんなことになっていました。
締めが『青葉城恋○』だったのは秘密です。なんだろうこのM県出身率の高さ。
なんだか花束を頂いてしまった…
↓ZEPPTOKYOで陰陽座LIVE、天下布武-冬の陣
アンコール三回!総計、約三時間の千秋楽!
MCはさんで続いた『おらびなはい』で終わりかと思ったら、……ラストにやってくれました『悪路王』…!!大好き。
目の前でヘッドバッティングしてたおじさんが勢い余って頭突きしてきそうで危険でした(されちゃってた女の子がいたし…)、毎度ですけれど、観客が持参する扇の数々は壮観でしたね。
ふー、よく体力持ったなー…。
↓渋谷で映画『茶々-天涯の貴妃』を見る。
この段階から参謀に付き合ってもらいました。
戦争に関しての部分はまるで期待してはならない映画です。すさまじいスルーされてる。
幸村さんと後藤さんだけ颯爽とあらわれるけど、寧ろ其の手のファンを狙いすぎ?…どうして協力してるのかとかまるで出てこないし。後藤さん討ち死にシーンもあるけど…、片倉さんはモブなんですか?というか夏冬の陣すら、一緒!?朝鮮出兵は影も形も無い。
浅井三姉妹メインなのに長政さままるっきり出ません。
ああ、淀君、その気合で関ヶ原(10秒で終わってました)を戦い抜いてくれればよかったのに。ねね様の役柄はちょっとおいしかった…でも亡くなるシークエンス切られてる…。
↓飲み会&貫徹カラオケ
洋楽からハウス提供アニメまでたいへんなことになっていました。
締めが『青葉城恋○』だったのは秘密です。なんだろうこのM県出身率の高さ。
なんだか花束を頂いてしまった…
↓ZEPPTOKYOで陰陽座LIVE、天下布武-冬の陣
アンコール三回!総計、約三時間の千秋楽!
MCはさんで続いた『おらびなはい』で終わりかと思ったら、……ラストにやってくれました『悪路王』…!!大好き。
目の前でヘッドバッティングしてたおじさんが勢い余って頭突きしてきそうで危険でした(されちゃってた女の子がいたし…)、毎度ですけれど、観客が持参する扇の数々は壮観でしたね。
ふー、よく体力持ったなー…。
【天下布武】やかまし吉川本陣
出演:白蓮(ましろ)、徳久(徳岡久兵衛)、口羽通良
※徳久さんは吉川家の忍役百人組組頭。世鬼さんは毛利家の世鬼忍衆頭。
「あ、口羽どのー。世鬼じぃから豆大福をみやげに預かってきたぞ」
「……世鬼からというのは本当ですか?」
「何を疑う、じゃあ妾が食うぞ。おお、徳久どの!この口羽どのからぶんどった豆大福で茶でもせぬかあ」
「ましろか。いつの間に厳島から戻ってきておったのだ、――おお、一服したいと思うていたところ有難い。そう言わず口羽殿も仲間に入れて差し上げればよかろう」
「仕方ないのう」
「私は別に構いませんよ。政時も彼女に渡した以上それは予測したでしょうから」
「いかん、口羽どの。包みに書状が入っておった」
「これはすみませんね。……ああ、世鬼からの報告書のようです」
「ましろに託すとは肝の太いことをなさるなあ」
「……妾だって、他人宛の届け物を勝手に開けたりはせぬ。今のように堂々と頂くぞ!」
「確かに、食い物がついていては敵勢におめおめと渡してしまうこともなかろうて」
「すべてを読み上げるわけには参りませぬがな、悪い話ではない。昨今の吉川の目覚しい武功により、周辺国からも”鬼吉川”と畏れている、――との話です」
「何じゃ名誉か不名誉かわからぬ号だの。……鬼か…元春さまもいくさ場では恐ろしいからのう…、何やら黄泉が開いたように影陰深うなるし…」
「ああ。戦場でで白装束の女を見たらすぐ逃げろ、とましろの事も口伝になっていたぞ」
「ぬう、物の怪と間違われておるまいかなあ」
「味方も避けますからね、白蓮殿のことは。…流れ矢が激しいですし」
「”吉川の白き華夜叉”たる所以だな」
「『夜叉』が余計じゃ。味方が前におられると邪魔であるから、ちゃんと先鋒隊に動いたぞ」
「『華』が、ではありませんか?…功を焦る事もありますまいに。本陣に元春様がおられる以上勝利は見えておりますしね」
「やかましい。口羽どのなんか郡山に帰れ」
「おや。そうなると不本意ながら私は国経殿の養女にいびり出されたと、元就様にお伝えせねばなりませんが?」
「……うっ…」
「ましろでも元就公には逆らえぬのだなあ」
「厳密に養女ではないしなあ…!そ、そうではないぞ。なるべく敵には回しとうないと思うだけじゃ」
「――そういえば白蓮殿は最近、わが殿の許へ足しげく通うているようですけれど、まさか思うところでもあるのですか?」
「は?口羽どのは妾が、千法師さまの仇討ちでも未だ考えていると心配なのか。――あのなあ、妾は『よりはる』に会いに行っておるのじゃ!」
「年頃の女子が気に掛けるべきはそちらか?」
「……なんです、ヨリハルとは」
「元春様が最近飼い始めた狐でござろう」
「ああ、あれがそんな名でしたか」
「うん。城下の花火師どのからもらったらしいぞ、まだ仔であって、ふかふかして可愛らしゅうてなあ。あ、とのさまはよく茶菓子を出してくれるぞ。良家の生まれにしては案外気が利くのう」
「……殿様に茶菓子を出させているのですか貴女は」
「そのとのさまがよい、と言うのだもん!」
-----
びしゃがつく:とりあえず、元春さまに御免なさい…(平伏)
※徳久さんは吉川家の忍役百人組組頭。世鬼さんは毛利家の世鬼忍衆頭。
「あ、口羽どのー。世鬼じぃから豆大福をみやげに預かってきたぞ」
「……世鬼からというのは本当ですか?」
「何を疑う、じゃあ妾が食うぞ。おお、徳久どの!この口羽どのからぶんどった豆大福で茶でもせぬかあ」
「ましろか。いつの間に厳島から戻ってきておったのだ、――おお、一服したいと思うていたところ有難い。そう言わず口羽殿も仲間に入れて差し上げればよかろう」
「仕方ないのう」
「私は別に構いませんよ。政時も彼女に渡した以上それは予測したでしょうから」
「いかん、口羽どの。包みに書状が入っておった」
「これはすみませんね。……ああ、世鬼からの報告書のようです」
「ましろに託すとは肝の太いことをなさるなあ」
「……妾だって、他人宛の届け物を勝手に開けたりはせぬ。今のように堂々と頂くぞ!」
「確かに、食い物がついていては敵勢におめおめと渡してしまうこともなかろうて」
「すべてを読み上げるわけには参りませぬがな、悪い話ではない。昨今の吉川の目覚しい武功により、周辺国からも”鬼吉川”と畏れている、――との話です」
「何じゃ名誉か不名誉かわからぬ号だの。……鬼か…元春さまもいくさ場では恐ろしいからのう…、何やら黄泉が開いたように影陰深うなるし…」
「ああ。戦場でで白装束の女を見たらすぐ逃げろ、とましろの事も口伝になっていたぞ」
「ぬう、物の怪と間違われておるまいかなあ」
「味方も避けますからね、白蓮殿のことは。…流れ矢が激しいですし」
「”吉川の白き華夜叉”たる所以だな」
「『夜叉』が余計じゃ。味方が前におられると邪魔であるから、ちゃんと先鋒隊に動いたぞ」
「『華』が、ではありませんか?…功を焦る事もありますまいに。本陣に元春様がおられる以上勝利は見えておりますしね」
「やかましい。口羽どのなんか郡山に帰れ」
「おや。そうなると不本意ながら私は国経殿の養女にいびり出されたと、元就様にお伝えせねばなりませんが?」
「……うっ…」
「ましろでも元就公には逆らえぬのだなあ」
「厳密に養女ではないしなあ…!そ、そうではないぞ。なるべく敵には回しとうないと思うだけじゃ」
「――そういえば白蓮殿は最近、わが殿の許へ足しげく通うているようですけれど、まさか思うところでもあるのですか?」
「は?口羽どのは妾が、千法師さまの仇討ちでも未だ考えていると心配なのか。――あのなあ、妾は『よりはる』に会いに行っておるのじゃ!」
「年頃の女子が気に掛けるべきはそちらか?」
「……なんです、ヨリハルとは」
「元春様が最近飼い始めた狐でござろう」
「ああ、あれがそんな名でしたか」
「うん。城下の花火師どのからもらったらしいぞ、まだ仔であって、ふかふかして可愛らしゅうてなあ。あ、とのさまはよく茶菓子を出してくれるぞ。良家の生まれにしては案外気が利くのう」
「……殿様に茶菓子を出させているのですか貴女は」
「そのとのさまがよい、と言うのだもん!」
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びしゃがつく:とりあえず、元春さまに御免なさい…(平伏)
【天下布武】蝶や花ではないなりに
(追記下方に拍手コメントのお返事有り)
遊びをせんとや生れけむ
戯れせんとや生れけん
遊ぶ子童の声聞けば
我が身さへこそゆるがるれ
―――(395)梁塵秘抄
朔のまえの望楼館、細い月明かりの下で今様をうたって遊んでおったら、同じように外を眺めに来たふしぎな黒髪の女御と邂逅った。
遊びをせんとや生れけむ
戯れせんとや生れけん
遊ぶ子童の声聞けば
我が身さへこそゆるがるれ
―――(395)梁塵秘抄
朔のまえの望楼館、細い月明かりの下で今様をうたって遊んでおったら、同じように外を眺めに来たふしぎな黒髪の女御と邂逅った。
【独歌】静ヶ淵に寄す
【背後】風林火山も最終回。
こんばんは、郡山城レポがいっこうに載せられない遅筆のびしゃがつくです。
拍手コメントも後日おかえしします!(謝)本当に有難うございます!
ああもう、独り語りログも日付遅れて上げる癖がついてしまいました…
拍手コメントも後日おかえしします!(謝)本当に有難うございます!
ああもう、独り語りログも日付遅れて上げる癖がついてしまいました…
【天下布武】影武者の本分
あたらしい篠笛の曲を覚えた。されど、未だ自信はない。
ゆえに、ひとりでまず練習をする。
ひなぎくが教えてくれると云っていたけれど(一度はもう見てもらったし)、もうちょっと精進しておかぬと呆れられるかもしれぬ。…ひなぎくがくれた笛はやさしい音がする。
夜更けの望楼閣で、またそんなふうに笛をふいておると。籠に野の草を集めてきた様子の小介に見つかった。あぁ、小介は薬師もできるわけだから、あれは薬草の類なのであろうか。
そういえば、小介の薬にはすでに何度か、救われているのだなあ…。
あたりまえのように治療は引き受けてくれるものだから、治療代も踏み倒しておるような気もするが…。
ゆえに、ひとりでまず練習をする。
ひなぎくが教えてくれると云っていたけれど(一度はもう見てもらったし)、もうちょっと精進しておかぬと呆れられるかもしれぬ。…ひなぎくがくれた笛はやさしい音がする。
夜更けの望楼閣で、またそんなふうに笛をふいておると。籠に野の草を集めてきた様子の小介に見つかった。あぁ、小介は薬師もできるわけだから、あれは薬草の類なのであろうか。
そういえば、小介の薬にはすでに何度か、救われているのだなあ…。
あたりまえのように治療は引き受けてくれるものだから、治療代も踏み倒しておるような気もするが…。
【天下布武】されど我が身は棚の上。
※つづき下方にお返事があります
遅れてしまってすみません〜…
-----------
年の瀬に誰も彼もが忙しく行き交う、夜半の城下町。
妾も厳島神社の使いの帰り道、ひとごみをうんざり歩いていると。壁際に派手な羽織を着た殿御がひとり、いそがしい町を眺めている様子。――したが、あれは、どこかで見た羽織じゃのう。
足を止めて見れば、…ああ、誰かと思うたら抜け忍の花火師じゃ。名は…ああ、六依どの、であったかなあ?いつか会うたときのように、肩にふかふかした子狐を乗せている。
子狐とは可愛いものじゃのう…まえに触ったときは――否、この殿御は抜け忍の分際で吉川家御大将であられる元春さまと誼のある者、ひとつ物申しておかねばなるまい。
遅れてしまってすみません〜…
-----------
年の瀬に誰も彼もが忙しく行き交う、夜半の城下町。
妾も厳島神社の使いの帰り道、ひとごみをうんざり歩いていると。壁際に派手な羽織を着た殿御がひとり、いそがしい町を眺めている様子。――したが、あれは、どこかで見た羽織じゃのう。
足を止めて見れば、…ああ、誰かと思うたら抜け忍の花火師じゃ。名は…ああ、六依どの、であったかなあ?いつか会うたときのように、肩にふかふかした子狐を乗せている。
子狐とは可愛いものじゃのう…まえに触ったときは――否、この殿御は抜け忍の分際で吉川家御大将であられる元春さまと誼のある者、ひとつ物申しておかねばなるまい。
【天下布武】仄めく、ねがい 《真》
波音かすかにさんざめく、宵闇の月の、船着場。
白い砂の上に見覚えのある衣と髪の姿を見つけ、よもやと思って近づいてみれば。やはり、吉川家の御大将の元春さま、そのひとであった。
――また、政務をさぼって来ておられるのかのう。
妾は苛苛とそう考えたが、そっちゅう遊びに出て行ってしまわれると見えた一方、とくに政務が滞っておるわけでもないらしいと、先日吉川にもどったとき、補佐役に聞いた。どうやらきれいさっぱり片付けている訳でもないというが、……そう目くじら立てて、主人の部屋のまわりに罠を作ったりするのは止せと妾のほうが叱られる始末。(面白うない!)
白い砂の上に見覚えのある衣と髪の姿を見つけ、よもやと思って近づいてみれば。やはり、吉川家の御大将の元春さま、そのひとであった。
――また、政務をさぼって来ておられるのかのう。
妾は苛苛とそう考えたが、そっちゅう遊びに出て行ってしまわれると見えた一方、とくに政務が滞っておるわけでもないらしいと、先日吉川にもどったとき、補佐役に聞いた。どうやらきれいさっぱり片付けている訳でもないというが、……そう目くじら立てて、主人の部屋のまわりに罠を作ったりするのは止せと妾のほうが叱られる始末。(面白うない!)
【天下布武】仄めく、ねがい 《序》
前置きが長くなったので、白蓮の裏事情の回想録はこちらに分割しました。
吉川家中のことは書くことが多くてついつい。…
いつもの一人語りログは、《真》の方へ。
---------------------
毛利家中より元春さまが、我が吉川の家督となられて数月も経ったのであろうか。
――世継ぎとは、どういうことじゃ。
吉川にはすでに興経さまと、その子の千法師さまがおられるではないか。
興経さまは、妾を拾うてくださった吉川国経さまの孫で、いくさ場では、まあ……よい殿様、とはなかなか言えなかったかもしれぬが(大内についたり尼子についたりしておったしの…)、正当な吉川家の血筋の御方。主であれば立てなければならぬ。
それを、世継ぎご健在にもかかわらず経世どのらが元春さまの養子縁組の由――妾に許せたはずがあったろうか。政務には疎遠な妾でも、お家乗っ取りじゃと見当はつく、毛利家中のその手管なら、すでに小早川の例があるではないか。(この時分は未だ隆景さまのひととなりも事情も知らなかったからのう…)
吉川家中のことは書くことが多くてついつい。…
いつもの一人語りログは、《真》の方へ。
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毛利家中より元春さまが、我が吉川の家督となられて数月も経ったのであろうか。
――世継ぎとは、どういうことじゃ。
吉川にはすでに興経さまと、その子の千法師さまがおられるではないか。
興経さまは、妾を拾うてくださった吉川国経さまの孫で、いくさ場では、まあ……よい殿様、とはなかなか言えなかったかもしれぬが(大内についたり尼子についたりしておったしの…)、正当な吉川家の血筋の御方。主であれば立てなければならぬ。
それを、世継ぎご健在にもかかわらず経世どのらが元春さまの養子縁組の由――妾に許せたはずがあったろうか。政務には疎遠な妾でも、お家乗っ取りじゃと見当はつく、毛利家中のその手管なら、すでに小早川の例があるではないか。(この時分は未だ隆景さまのひととなりも事情も知らなかったからのう…)

