【雑談】拍手御礼
しらーゆきーぃぃ 厳島まで白く染め上げたならー
起きてみたら武蔵野がまっしろになってました。驚いた。ちょっと郷愁。
そういえば最近、夜の吉祥寺駅前でモトチカさん(三味線を弾くロン毛のお兄さん)現れないと思ったら寒いからでしょうか。
起きてみたら武蔵野がまっしろになってました。驚いた。ちょっと郷愁。
そういえば最近、夜の吉祥寺駅前でモトチカさん(三味線を弾くロン毛のお兄さん)現れないと思ったら寒いからでしょうか。
【雑談】宮廷のみやび展と魔王再臨
チャットの方では色んな人と濃いイベントが重なっておりまして、またしてもどこからひとり語ったらよいのか!…あああ、でも、ここのブログすっごく読み込んでらっしゃる方いらっしゃいますよね…?(笑)書いた本人も忘れているようなネタをあれこれ拾っていただけまして、嬉しいやら恥ずかしいやら!

上野の国立博物館で買ってきたマウスパッドです。
(後日妹の彼氏が全く同じものを持っていたことを知る。あの猫好き眼鏡君、侮りがたし)
南朝の末裔の参謀と、村上水軍の分流を汲む相方と行ってまいりました。
かなり混雑していて源氏物語写本の前辺りで動けなくて、知らないお兄さんに叱られました。移動したいけどできないんですよ!…大江氏(べつに苗字が大江ではありません。紫式部と不仲で有名な清少納言もここの出だそうで)の回し者ですみません。あ、ちゃんとこの血筋でも頭のいい女の人いるじゃないか。(←男しか賢くならないと思っていた。自分を基準にしてどうする。実家の方では女は勇ましくなるといわれてたし…)
藤原道長『関白記』の巻物に月齢とか百鬼夜行の日(!)とか、風呂に入る日(笑)のメモなんかがあったのが印象的です。すごいなあ、こんなにがっちり残ってるなんて日本の紙の技術ってクオリティなんて高いんだ。千年とか経っても残るのか…
刀マニア天皇の刀剣やらへうげものの人やら幽斎やらの茶道具、酒天童子絵巻など。大変興味深いものがいろいろとありました…参謀の解説つきだとすっごく濃く見えてくるさ!さすがは専門家。
無双ORCHI魔王再臨
ttp://download1.gamecity.ne.jp/orochi-sairin/index.htm
厳島あああ!!厳島でちゃった!
白蓮はまた荒らされるのかと気が気ではないでしょうが(笑)スポット当たると嬉しいですねー。うわー。元親さんまで出てるんだから、中国勢出ないのかなあ。出るとしたら輝元さんぽいな…!!やっぱり時系列的に元就さまは厳しいですかそうですか。
ジョカ娘々が出てるのも見所ですよね。配下よりも個性的だといいな…!
(三国無双はほぼやってないので、キャラクターの知識が三国志と封神演義の小説の上のものしかありません…)

上野の国立博物館で買ってきたマウスパッドです。
(後日妹の彼氏が全く同じものを持っていたことを知る。あの猫好き眼鏡君、侮りがたし)
南朝の末裔の参謀と、村上水軍の分流を汲む相方と行ってまいりました。
かなり混雑していて源氏物語写本の前辺りで動けなくて、知らないお兄さんに叱られました。移動したいけどできないんですよ!…大江氏(べつに苗字が大江ではありません。紫式部と不仲で有名な清少納言もここの出だそうで)の回し者ですみません。あ、ちゃんとこの血筋でも頭のいい女の人いるじゃないか。(←男しか賢くならないと思っていた。自分を基準にしてどうする。実家の方では女は勇ましくなるといわれてたし…)
藤原道長『関白記』の巻物に月齢とか百鬼夜行の日(!)とか、風呂に入る日(笑)のメモなんかがあったのが印象的です。すごいなあ、こんなにがっちり残ってるなんて日本の紙の技術ってクオリティなんて高いんだ。千年とか経っても残るのか…
刀マニア天皇の刀剣やらへうげものの人やら幽斎やらの茶道具、酒天童子絵巻など。大変興味深いものがいろいろとありました…参謀の解説つきだとすっごく濃く見えてくるさ!さすがは専門家。
無双ORCHI魔王再臨
ttp://download1.gamecity.ne.jp/orochi-sairin/index.htm
厳島あああ!!厳島でちゃった!
白蓮はまた荒らされるのかと気が気ではないでしょうが(笑)スポット当たると嬉しいですねー。うわー。元親さんまで出てるんだから、中国勢出ないのかなあ。出るとしたら輝元さんぽいな…!!やっぱり時系列的に元就さまは厳しいですかそうですか。
ジョカ娘々が出てるのも見所ですよね。配下よりも個性的だといいな…!
(三国無双はほぼやってないので、キャラクターの知識が三国志と封神演義の小説の上のものしかありません…)
【天下布武】蜘蛛の糸
此処にありたい、此処にありたい、
――…此処にいたいのじゃと願う心は、息をするにも同じこと。
当たり前に繰り返し繰り返し、胸の内にうまれてはかなく消える。
したがそれも、本当は『此処にあってはならぬ』と知っていたからではなかろうか?
――…此処にいたいのじゃと願う心は、息をするにも同じこと。
当たり前に繰り返し繰り返し、胸の内にうまれてはかなく消える。
したがそれも、本当は『此処にあってはならぬ』と知っていたからではなかろうか?
雑談・拍手御礼
小噺と語りを書いてから、と思っていたら拍手のお返事が随分遅れてしまいました。申し訳ありませぬ…。月末にやること溜めとくものではないですね…。
『レンブラントの夜警』を観にいきたい今日この頃です。
でもダヴィンチ・コードはすごくきらいです。
くたびれて帰ってきたら、参謀※がたいへんなものを教えてくれました。
【憎き毛利が倒せない】
俄然テンション上がった!
非常にタイムリーなネタをありがとうございます。
…こんなの見ながら後ろのBGMが『越殿楽』の唱歌なので不思議な気分です。笛、まじめに練習しよう…。(神楽笛と篠笛は吹きかた、ちがうんだろうか)
吉川さんちは本来尼子さんちの縁戚なのですけれども。
今でこそ白蓮も、復讐なんか考えもしませんが(…多分)、かつてのお家騒動で呼んでさえもらえたなら吉川興経どの(『吉川のじいさま』嫡孫。本来の吉川世継ぎであったものの、吉川経世たち・毛利軍によって謀殺される)サイドに混ざって毛利勢と戦ったかもしれませんし、千法師(吉川興経の嫡子、元服前)まで殺されたと聞いたときにはとても荒れていたので、尼子さんち(鹿ちゃんとでもいい)などと徒党を組んで元春さまを攻撃するくらい、したかもしれません。つくづく、その後のことは余り考えない性格です。
しかし吉川興経どのも鬼吉川の武勇の士(刃を潰して弓の弦を切り、数百の軍で囲むという元就さまの攻め手万全の備え…)なもので、小娘なんかに助勢は頼みませんでした。尼子さんちもね…。
とはいえ、本当、よく粛清と討死をまぬがれたものです…。
でも非常にわかりやすい不敬な態度をしていたものだから、(苦い茶を出す、下駄を隠す)口羽さんあたりとは猛喧嘩していたことかと思います。小娘をお目こぼししてくださって有難うございます。でもたぶん、今も隠居屋敷跡のお墓参りは行っている…。
今更ですがチャット中、背後のリアル苗字に『様』をつけねばならない時がままあり、微妙に面映ゆい。
※びしゃがつくには腐れ縁の三人組で連れ立っていることがよくありますが、その面子のひとり。参謀:博識だが謀略好き、その手の大学の院生ゆえに私から「吉川本コピってこい」の特命を受ける。その他わかんないことはとりあえずSkypして御免。隊長:非常に気はやさしいけど力持ち。ガタイもいいけど可愛いもの大好き。家事もできる(見た目が)お父さん。本来は斬込隊長だが、最近は待ち合わせに良く遅れてくるため『殿(しんがり)隊長』の二つ名を得る。
今までもちらっと書いたかもしれませんがそんな人たちです。あ、参謀と隊長はふしぎなことに男です。私は司令だそうですが、宴会の指揮しかとりません。そして斬込隊長よりもやたら突撃癖が強い。
つづきはお返事です。
『レンブラントの夜警』を観にいきたい今日この頃です。
でもダヴィンチ・コードはすごくきらいです。
くたびれて帰ってきたら、参謀※がたいへんなものを教えてくれました。
【憎き毛利が倒せない】
俄然テンション上がった!
非常にタイムリーなネタをありがとうございます。
…こんなの見ながら後ろのBGMが『越殿楽』の唱歌なので不思議な気分です。笛、まじめに練習しよう…。(神楽笛と篠笛は吹きかた、ちがうんだろうか)
吉川さんちは本来尼子さんちの縁戚なのですけれども。
今でこそ白蓮も、復讐なんか考えもしませんが(…多分)、かつてのお家騒動で呼んでさえもらえたなら吉川興経どの(『吉川のじいさま』嫡孫。本来の吉川世継ぎであったものの、吉川経世たち・毛利軍によって謀殺される)サイドに混ざって毛利勢と戦ったかもしれませんし、千法師(吉川興経の嫡子、元服前)まで殺されたと聞いたときにはとても荒れていたので、尼子さんち(鹿ちゃんとでもいい)などと徒党を組んで元春さまを攻撃するくらい、したかもしれません。つくづく、その後のことは余り考えない性格です。
しかし吉川興経どのも鬼吉川の武勇の士(刃を潰して弓の弦を切り、数百の軍で囲むという元就さまの攻め手万全の備え…)なもので、小娘なんかに助勢は頼みませんでした。尼子さんちもね…。
とはいえ、本当、よく粛清と討死をまぬがれたものです…。
でも非常にわかりやすい不敬な態度をしていたものだから、(苦い茶を出す、下駄を隠す)口羽さんあたりとは猛喧嘩していたことかと思います。小娘をお目こぼししてくださって有難うございます。でもたぶん、今も隠居屋敷跡のお墓参りは行っている…。
今更ですがチャット中、背後のリアル苗字に『様』をつけねばならない時がままあり、微妙に面映ゆい。
※びしゃがつくには腐れ縁の三人組で連れ立っていることがよくありますが、その面子のひとり。参謀:博識だが謀略好き、その手の大学の院生ゆえに私から「吉川本コピってこい」の特命を受ける。その他わかんないことはとりあえずSkypして御免。隊長:非常に気はやさしいけど力持ち。ガタイもいいけど可愛いもの大好き。家事もできる(見た目が)お父さん。本来は斬込隊長だが、最近は待ち合わせに良く遅れてくるため『殿(しんがり)隊長』の二つ名を得る。
今までもちらっと書いたかもしれませんがそんな人たちです。あ、参謀と隊長はふしぎなことに男です。私は司令だそうですが、宴会の指揮しかとりません。そして斬込隊長よりもやたら突撃癖が強い。
つづきはお返事です。
【閑話】慟哭
耐えきれず、泪をこぼすときには、妾はようようと立ち上がることもできなくなる。
崩折れて、臥して倒れ嘆きに叫び声を上げとうてたまらなくなる。
面倒な――悪い癖じゃ。小童でもあるまいし。
だから、いくさ場ではけして哭きはせぬ。
立ち竦んでおる暇はない。どれほど怖かろうと、辛かろうと、寂しかろうと。
女子の務めを果たせぬ妾でも――刃をにぎって、あるじさまのせなを守らねばならぬと決めた。
だから、吉川さまのまえでも哭きはせぬ。
じいさまが思い出す妾がのすがたが、いつでも幸せであったと伝わるように。
みなの前でも笑うていよう、なんの惧れもないように。
――…
さあれど、やがて内側からひび割れるこの小心。
まなうらに、ひとたび堰をきれば…あふれだす泪ならば本当は誰よりも隠し持っている。
崩折れて、臥して倒れ嘆きに叫び声を上げとうてたまらなくなる。
面倒な――悪い癖じゃ。小童でもあるまいし。
だから、いくさ場ではけして哭きはせぬ。
立ち竦んでおる暇はない。どれほど怖かろうと、辛かろうと、寂しかろうと。
女子の務めを果たせぬ妾でも――刃をにぎって、あるじさまのせなを守らねばならぬと決めた。
だから、吉川さまのまえでも哭きはせぬ。
じいさまが思い出す妾がのすがたが、いつでも幸せであったと伝わるように。
みなの前でも笑うていよう、なんの惧れもないように。
――…
さあれど、やがて内側からひび割れるこの小心。
まなうらに、ひとたび堰をきれば…あふれだす泪ならば本当は誰よりも隠し持っている。
徒描き・拍手御礼
【頂き物】〜紅蓮、関ヶ原へ
幸村Lさまから大変貴重なSSを頂いてしまいました!(寧ろだだをこねて貰った!)
あの、あのですね、びしゃがつくは大変真田昌幸さんをお慕いして長いのでした。(告白)
いっぱいでてる…!わああ…!(参謀は更にその父もすごかったんだと言っていたけれど)しかも自分的に旬である関ヶ原SSでございます。もちろん幸村さんだってかっこいいのだ!ぜひ秀逸な文体に一緒に酔ってください。
かさねまして、幸村Lさまに御礼申し上げます。
(拍手お返事は次回お返しいたします。謝)
さてさて、私などの前口上も空しいばかり。
本編をつづきよりご堪能くださいませ…
あの、あのですね、びしゃがつくは大変真田昌幸さんをお慕いして長いのでした。(告白)
いっぱいでてる…!わああ…!(参謀は更にその父もすごかったんだと言っていたけれど)しかも自分的に旬である関ヶ原SSでございます。もちろん幸村さんだってかっこいいのだ!ぜひ秀逸な文体に一緒に酔ってください。
かさねまして、幸村Lさまに御礼申し上げます。
(拍手お返事は次回お返しいたします。謝)
さてさて、私などの前口上も空しいばかり。
本編をつづきよりご堪能くださいませ…
【雑談】何やら言い訳がましいもの・拍手御礼
↓……今から修正加えていると永遠に載せられない気がしたので、のっけてみました、『神楽水鳴』。はげしく説明不足だったり情景がとびとびだったりしています、ごめんなさい。
そのうち修正加えると思います。ああ、気ままに書ける楽しみを思い出したのはいいけど、校正さんもいないから誤字も多いよー。
・結局道順がいいお父さんみたい
・眞白(ましろ)・水鳴(すいめい)→のちの白蓮
・眞白があんまり幼くない
・時系列がおかしい
・微妙に六依どのの話にからんでいる
自分で突っ込んでいてむなしくなりました。関所のところも色々おかしい…。
…あ、道順師匠が佐和山城落としてたのは最近知りました。驚いた!
三成どのが城主じゃないときなので勘弁してあげてください。あの人も仕事です。
関ヶ原前の広家さんとのお話(仲悪い)、関ヶ原で西軍敗北必至の時の話あたりも書きかけてました。…私…なんでか自分のキャラが苛められるのとか結構書くな…。
以下、拍手のお返事です。
そのうち修正加えると思います。ああ、気ままに書ける楽しみを思い出したのはいいけど、校正さんもいないから誤字も多いよー。
・結局道順がいいお父さんみたい
・眞白(ましろ)・水鳴(すいめい)→のちの白蓮
・眞白があんまり幼くない
・時系列がおかしい
・微妙に六依どのの話にからんでいる
自分で突っ込んでいてむなしくなりました。関所のところも色々おかしい…。
…あ、道順師匠が佐和山城落としてたのは最近知りました。驚いた!
三成どのが城主じゃないときなので勘弁してあげてください。あの人も仕事です。
関ヶ原前の広家さんとのお話(仲悪い)、関ヶ原で西軍敗北必至の時の話あたりも書きかけてました。…私…なんでか自分のキャラが苛められるのとか結構書くな…。
以下、拍手のお返事です。
【小噺】神楽水鳴 −水の女・弐
天橋も 長くもがも 高山も 高くもがも
月夜見(つくよみ)の 持てるをち水 い取り来て 君に奉りて をち得てしかも
この奇妙な女童と、道順は宿縁がある。
彼が娘とはじめて邂逅があったのは水の中だった。過酷な修練のひとつであったろう、両足と腕を縄に括られて、とうに溺死した友の遺骸を傍らに娘は一晩もその水底にいたらしい。
そんないきさつを知らぬ道順が鉄砲術と変化変装を仕込んでいた徒弟と気晴らしの釣りに出たとき、――木津川のほとりの渓流だまりに眼を留めて立ち止まった。
「――ああ、道順さま。…昨夜でしたか、烏玄法師の縄抜け修練で子買いが連れて来た何人かが溺れ死んだと言いますからな。死骸が放ってあるのでしょう」
徒弟は顔をゆがめはしたが、ろくな憐憫を見せもしなかった。忍びの里とは、小童であろうと技術のない相手へはかくも残忍である。
しかし。
「道順さま!!」
やおら、道順が水へと飛び込み縄を断ち切って娘のからだを水の上へ引き上げた。
「そなた、水中からこの俺を呼んだであろう」
自ら引き上げられ、蒼白く冷え切った貌で、娘は返事のかわりに漆黒い眼を弱く瞬いた。
動くこともまだままならぬらしい娘へ、おのれの羽織を着せ掛けてやりながら、いっそ愉しいといった様子で道順は語り続ける。
「見所がある、その技はおもしろいぞ。よく修練すれば気づかれずに敵を眠らせ、意の侭に意識を奪うことも出来る」
水の中から春先とはいえ、一夜を息もできぬ水の中で耐え切った女童の話は彼らを驚かせたものだった。さらに面白いのは娘が、妖者の術と呼ばわしめる道順の化身を見破ることだ。
命を救われたことが嬉しいのか、里に入って以来も笑わず語らずといわれていた娘が、里の者も一目置いている道順には気やすく呼びかける。どんな姿をしていても。
一時は犬の姿だったことさえあったのに――。
月夜見(つくよみ)の 持てるをち水 い取り来て 君に奉りて をち得てしかも
この奇妙な女童と、道順は宿縁がある。
彼が娘とはじめて邂逅があったのは水の中だった。過酷な修練のひとつであったろう、両足と腕を縄に括られて、とうに溺死した友の遺骸を傍らに娘は一晩もその水底にいたらしい。
そんないきさつを知らぬ道順が鉄砲術と変化変装を仕込んでいた徒弟と気晴らしの釣りに出たとき、――木津川のほとりの渓流だまりに眼を留めて立ち止まった。
「――ああ、道順さま。…昨夜でしたか、烏玄法師の縄抜け修練で子買いが連れて来た何人かが溺れ死んだと言いますからな。死骸が放ってあるのでしょう」
徒弟は顔をゆがめはしたが、ろくな憐憫を見せもしなかった。忍びの里とは、小童であろうと技術のない相手へはかくも残忍である。
しかし。
「道順さま!!」
やおら、道順が水へと飛び込み縄を断ち切って娘のからだを水の上へ引き上げた。
「そなた、水中からこの俺を呼んだであろう」
自ら引き上げられ、蒼白く冷え切った貌で、娘は返事のかわりに漆黒い眼を弱く瞬いた。
動くこともまだままならぬらしい娘へ、おのれの羽織を着せ掛けてやりながら、いっそ愉しいといった様子で道順は語り続ける。
「見所がある、その技はおもしろいぞ。よく修練すれば気づかれずに敵を眠らせ、意の侭に意識を奪うことも出来る」
水の中から春先とはいえ、一夜を息もできぬ水の中で耐え切った女童の話は彼らを驚かせたものだった。さらに面白いのは娘が、妖者の術と呼ばわしめる道順の化身を見破ることだ。
命を救われたことが嬉しいのか、里に入って以来も笑わず語らずといわれていた娘が、里の者も一目置いている道順には気やすく呼びかける。どんな姿をしていても。
一時は犬の姿だったことさえあったのに――。
【小噺】神楽水鳴 −水の女・壱
をち方のふる川岸、こち方のふる川岸に生い立てる若水沼の、いや若えに、み若えまし、すすぎふる處女(をとめ)の水のいや変若(おち)に、み変若まし、……
北伊賀に、楯岡砦と名を聞けば。誰しもが名立たる楯岡ノ道順屋敷を思うだろう。
しかし道順その人を思い浮かべるとき、どうしたことか判然とした面影を思いつくことができる伊賀者もいない。
おそらく壮年であろう。験者、いわゆる山伏のなりをしている事が多い。しかしそんな男、伊賀・甲賀にあまたといる。それと見分けがつく者など幾人かの友誼ある者か――砦にある配下の楯岡忍衆でもわずかと、里の上忍たちしかおるまい。否、それすらもあやしい。
道順の楯岡忍衆は六角義賢の要請により、百々氏が篭城する佐和山城を陥落せしめたことがある。このとき、道順以下忍衆は”妖者(ばけもの)という術”をもちいて門扉かたく封じられる城内にやすやすと入り込み、瞬く間に方方に火を放ち、頑強な抵抗を続けたこの城を一日で落としたという。
霧にけぶる伊賀の山河に、蕭々と月灯りが落ちている。そんな宵だ。
道順は僧形で鉄張りの金剛杖を携え、水野辺を歩いている。
――眞白よ。
道順が名を念じれば、予想よりも即座に返答が来た。
――”此処に”
よほど近いのだろう。耳鳴りのように道順の脳裏に娘の声が響いた。幼いが、高く澄んだ、涼しい響きを思わせる。
この娘とくればよそ事に忘我でもしていれば、一晩呼び続けようとも返事をせぬときもある。
無論、肉声ではない。
――いずこに居るのか。
”滝”
ならば近い、とその方を見やれば一層、波打つ竜のような霧が出ている。
娘は御先滝の奔流傍らで、白銀にきらめくその飛沫の中に立っていた。
小奇麗な単衣に千早と袴をつけ、縹色の紗を羽織っている。――顔はといえば、青頭巾に面をすべて隠す異貌、しかし布の下にこぼれて見える黒髪は婀娜に、指先は細く仄光を返すような白。頭上には栃の花がその枝を伸ばしている。
このところの道順が、手ずから一種の止観法・幻術を授けている童女である。
一に眼力を礎と成す、弐に声音を礎と成す、――参には己が精神そのものを牙として。一足飛ばしに参の技から会得したらしい、餌食が里のものであったことがいけなかった、娘は危うく死罰を下ろされるところであったものだ。
北伊賀に、楯岡砦と名を聞けば。誰しもが名立たる楯岡ノ道順屋敷を思うだろう。
しかし道順その人を思い浮かべるとき、どうしたことか判然とした面影を思いつくことができる伊賀者もいない。
おそらく壮年であろう。験者、いわゆる山伏のなりをしている事が多い。しかしそんな男、伊賀・甲賀にあまたといる。それと見分けがつく者など幾人かの友誼ある者か――砦にある配下の楯岡忍衆でもわずかと、里の上忍たちしかおるまい。否、それすらもあやしい。
道順の楯岡忍衆は六角義賢の要請により、百々氏が篭城する佐和山城を陥落せしめたことがある。このとき、道順以下忍衆は”妖者(ばけもの)という術”をもちいて門扉かたく封じられる城内にやすやすと入り込み、瞬く間に方方に火を放ち、頑強な抵抗を続けたこの城を一日で落としたという。
霧にけぶる伊賀の山河に、蕭々と月灯りが落ちている。そんな宵だ。
道順は僧形で鉄張りの金剛杖を携え、水野辺を歩いている。
――眞白よ。
道順が名を念じれば、予想よりも即座に返答が来た。
――”此処に”
よほど近いのだろう。耳鳴りのように道順の脳裏に娘の声が響いた。幼いが、高く澄んだ、涼しい響きを思わせる。
この娘とくればよそ事に忘我でもしていれば、一晩呼び続けようとも返事をせぬときもある。
無論、肉声ではない。
――いずこに居るのか。
”滝”
ならば近い、とその方を見やれば一層、波打つ竜のような霧が出ている。
娘は御先滝の奔流傍らで、白銀にきらめくその飛沫の中に立っていた。
小奇麗な単衣に千早と袴をつけ、縹色の紗を羽織っている。――顔はといえば、青頭巾に面をすべて隠す異貌、しかし布の下にこぼれて見える黒髪は婀娜に、指先は細く仄光を返すような白。頭上には栃の花がその枝を伸ばしている。
このところの道順が、手ずから一種の止観法・幻術を授けている童女である。
一に眼力を礎と成す、弐に声音を礎と成す、――参には己が精神そのものを牙として。一足飛ばしに参の技から会得したらしい、餌食が里のものであったことがいけなかった、娘は危うく死罰を下ろされるところであったものだ。


